2021/05/13
まず、はじめに歯の色について見ていきましょう。
「私の歯はもともと黄色い」と悩んでいる方は多いものです。
歯の色には個人差があって、肌の色が白かったり、浅黒かったりするように、生まれつきそれぞれ異なるからです。
「白い歯」というときに、理想とされるのは純白ではありません。透明感のあるアイボリーホワイトです。
歯の表面を覆っているエナメル質は、半透明の乳白色をしています。前歯の先のうすい部分に透明感があるのは、ここにはエナメル質しかないためです。
ほかの部分、ほかの歯ではエナメル質の内側にある象牙質がすりガラスのように透けて見えます。
歯の色に個人差があるのは、エナメル質の厚さや象牙質の色がそれぞれ異なるためです。
象牙質はアイボリーホワイトですが、黄色味が強くて、エナメル質が薄い場合は、それだけ歯は黄色っぽく見えます。
ただし、加齢とともに黄ばみは強くなります。ほかの原因がないのに、若い頃よりも黄色くなった場合は、年齢とともに象牙質が厚くなり、黄色味が強くなったためだと考えられます。
歯が出来上がる過程で、抗生物質の副作用などによって変色するケースもあります。日本人に多いのは、テトラサイクロンという抗生物質による変色。お母さんが妊娠中に服用したか、永久歯が形成される時期に服用した場合に、ある程度大きくなってから変色してきます。
重度では、かなり黒っぽく、濃い紫がかかった色になるので、深刻な悩みを引き起こすことになります。
歯が形成される時期にフッ素を過剰にとったために、エナメル質が変質することもあります。
飲み水にフッ素が多量に含まれている地域で育った場合などに、斑点状、帯状に白くにごったり、茶褐色の斑点が生じることがあるのです。
また、もともとの歯の色ではなく、表面の汚れが問題になっているケースもあります。正しいブラッシングをしなければ汚れがたまりますし、お茶、コーヒー、紅茶、赤ワインなどの飲み物やタバコが原因であることもあります。
さらに、過去の歯科治療が原因で変色するケースもあります。
虫歯が進行して歯髄を取った場合は、その歯は血液も通わない死んでしまった状態なので、少しずつ変色してきます。
奥歯のアマルガムの詰めものの成分が溶け出して黒ずんでしまう場合や、歯の内部に金属の支柱を入れたために変色する場合もあります。
このように、歯が変色する原因はさまざまです。ひと口に「歯を白くしたい」といっても、さまざまなケースがあると覚えておいてください。
審美歯科で歯を白くするには、それぞれの原因と現在の状態に応じた治療を行う必要があります。
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