芝大門歯科クリニック コラム

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11月休診日情報

「食後30分は歯を磨かないほうがいい」のウソ・ホント

 

こんにちは。院長の鈴木です。

10月に入り、秋の気配があちらこちらで感じられるようになりました。
お米をはじめ、農作物の収穫が始まるこの時期は、一年の中で食べものが最も美味しい季節。
「食欲の秋」の名にふさわしい、この季節ならではの味覚を堪能したあとは、歯みがきも忘れないようにしましょう。

 

 

さて、その歯みがきについては「食後すぐに歯を磨いてはいけない」という話をテレビやインターネットで見たり聞いたりしたことはありませんか?
ただ、この情報は誤解も多く、むし歯・歯周病の予防を目的にした歯みがきには当てはまらないため、注意が必要です。

 

 

 

 

 「歯みがきは食後30分経ってから」説の真相

歯みがきのタイミングについては、
・食後すぐに磨いてはダメ
・食後30分経ってから磨くほうがよい
という情報が今も時折、各種メディアやマスコミを通して伝えられています。

 

しかし、この情報については以前から日本小児歯科学会や日本歯科保存学会、日本口腔衛生学会など国内の名だたる学会が「正確性に欠ける」と注意喚起しています。

 

それもそのはず。情報の元になったのは「酸蝕症(さんしょくしょう)」という病気に関する研究結果であり、「むし歯に関する研究ではなかった」のです。

 

むし歯は、むし歯菌が作り出した酸によって、歯が溶ける病気です。対して酸蝕症は、酸性の飲食物や胃液により、歯の表面が溶ける病気。

 

 

「歯が溶ける」という点においては似ていますが、原因は全く異なるため、予防や対処法も別々に考える必要があります。

 

さらに、この研究は主に試験管の中で行われたものなので、その結果をそのまま普段の歯みがきに当てはめることはできません。

 

 

 

 

 歯みがきは「食後早め」が正しいタイミング

では、実際のところ歯みがきはどのタイミングで行うのが正しいのでしょうか?

 

これについては、先にご紹介した各学会のいずれも「食後の早めの時間」を推奨しています。

 

歯みがきの本来の目的は、むし歯や歯周病の原因である「プラーク(歯垢)」と、プラーク内の細菌が酸を作る原料になる「食べかす(糖質)」を除去することです。

 

この2つが食後に長くお口の中に残ってしまうと、プラーク内の細菌によって多くの酸が作られます。

その酸に歯が長くさらされると溶けだし、むし歯の発症につながってしまうのです。

 

 

したがって、食後はできるだけ早い時間に歯を磨いてプラークや食べかすを取り除くほうが、むし歯・歯周病の予防にはむしろ効果的といえるでしょう。

 

 

 

 

 正しい歯みがきの方法・タイミングは
歯科医院で直接相談する

以上のように、各種メディアやマスコミが伝える情報の中には、正確性に欠けるものが多くあります。

また、最初は正しい内容でも、人から人へ伝わるうちに、誤った情報に変わってしまうことも少なくありません。

 

歯みがきに関しては、個々のお口の状態や歯並び、生活スタイルなどによって、適した方法やタイミングが異なります。

 

 

自分に合った歯みがきの方法やタイミングについては、かかりつけの歯科医院に直接聞いてアドバイスしてもらいましょう。

 

 

 

芝大門歯科クリニック
〒105-0012 東京都港区芝大門2丁目1-17 朝川ビル1F
TEL:03-3578-8880
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10月休診日情報

入院前に歯科治療を受けるべき理由

 

こんにちは。院長の鈴木です。
毎年9月1日は「防災の日」。さらに、8月30日から9月5日は「防災週間」として定められています。災害はいつ発生するか予測できないので、日ごろから防災グッズや非常食を備えておくことが大切です。

 

 

さて、備えといえば入院前には歯の治療が推奨されていますが、その理由をご存じでしょうか?
お口の中のトラブルを放置したまま入院すると、思いもよらない事態を招くことがあるので十分な注意が必要です。

 

 

 

 

 入院や手術の際に起きやすいお口のトラブル

お口の中が汚れていると、細菌がどんどん増殖し、手術中に悪さをすることがあります。
特に口や喉・食道・胃の外科手術を予定されている方は要注意!

 

「だ液とともに飲み込んだ細菌」が手術した部位に感染すると、治癒が遅れて入院期間の延長につながることがあります。

 

しかも、細菌が肺まで入り込んだ場合は、「肺炎」にもかかりやすくなります。

 

肺炎は重症化すると死に至る、恐ろしい病気で、下手をすれば咳や熱だけでは済まなくなる可能性もあります。

 

 

 

また、命に関わるアクシデントが手術中に発生する危険性も。

 

たとえば、お口の中に「ぐらぐらした歯」を放置していると、口から人工呼吸器を挿入する際に歯が抜け落ちて気管に入り、窒息する恐れがあります。

 

 

 

 

 がん治療で起きやすいお口のトラブル

一見、無関係に思える「がん治療」でもお口のトラブルが発生することもあります。

 

なかでも、抗がん剤治療においては約40%以上の人に口腔トラブルが発生したという報告もあり、その内容は口内炎や味覚障害、口腔乾燥など、がん治療がさらに辛くなるようなものばかり…。

 

 

 

また、治療の副作用でだ液が減少すれば、むし歯や歯周病が進行する可能性もあるので、がんの治療を始める前に必ず処置をしておきましょう。

 

 

 

 

 手術やがん治療の前に
  歯科医院では何をするの?

歯科医院では手術時の感染症や肺炎を防ぐために、
歯石や歯垢(プラーク)を徹底的に除去します。

 

特に、歯石は石灰化した細菌の塊です。
がん治療においては細菌が多いと副作用が強くなるので、お口の汚れを取り除いて細菌の数を減らします。
むし歯があれば応急処置を施し、ぐらつく歯があれば抜歯や歯の固定も行います。

 

 

お口のケアをしていたことで入院期間が短くなったという調査結果もあります。痛いところがなくても、入院前には必ずお口のチェックを受けておくことをおすすめします。

 

また、お口の状態によっては治療が長期に及ぶ場合もあります。
入院までの日数は限られていることが多いため、もし入院が決まったら、少しでも早めのご来院をお願いします。

 

 

 

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